「年間第30主日」(B年) 説教
2012年10月28日・加藤 英雄師


第一朗読、エレミヤ書を読みます。バビロン捕囚の時代です。イスラエルの民は今、バビロンで生活している。神様、わたしたちの声を聞いてください。イスラエルは滅びました。イスラエルに信仰が消えてしまった。エルサレムの神殿は壊された。祭司がいない。エレミヤは人々に語ります。主はわたしたちの声を聞いておられる。主が言われます。主の御言葉です。イスラエルの救いのために祈りなさい。
「ヤコブのために喜び歌い、喜び祝いなさい。諸国の頭のために叫びを上げなさい。」 祈って、祈って、かなえられることを信じ、喜び歌いなさい。見よ、わたしはイスラエルの者を呼び集める。イスラエルに誇りを持つもの、イスラエルの民として生きる願いを持っている者、イスラエルの残りの者よ、わたしの呼ぶ声に応えてほしい。イスラエルに戻って来なさい。残りのものとは、どんな状況にいても、どんなに苦しい目に合ってもイスラエルの民であることを忘れない者。残りの者よ、イスラエルに戻り、イスラエルを建て直せ。その中には目の不自由な人、歩けない人、身ごもっている人、臨月の人がいる。生きるために戻って来なさい。人々が帰ってくる。イスラエルが生きた国となる。神様は力を振るわれる。神様が、イスラエルへの流れを造られる。道を真っ直ぐにされる。まっすぐ歩いて来なさい。目の見えない人、歩けない人も大きな会衆となって、生きるためイスラエルに帰ってくるのです。
イエスと一行はエルサレムに向かって歩いています。エリコの町に着いた。大勢の群衆となったイエスと一行はエリコの町を出て行こうとした。エルサレムは近い。エリコの町にバルティマイという盲目の人が道端に座って物乞いをしていた。大勢の群衆が自分の前を通っている。何事ですかと聞くと、ナザレのイエスが来られた。そして、今、従う人々と一緒に、出発する時なのだと言う。それを聞くとバルティマイは叫んだ。「ダビデの子イエスよ、わたしを憐れんでください。」バルティマイは全身で叫び続けた。多くの人たちが叱った。黙らせようとした。イエスはバルティマイの必死に叫ぶ声を聞いた。立ち止まって、「あの男を呼んで来なさい。」と言われた。人々はバルティマイを呼んで言った。「安心しなさい。立ちなさい。お呼びだ。」バルティマイは喜んだ。躍り上がって喜んだ。イエスのところに来た。イエスは問う。「何をしてほしいのか。」「先生、目が見えるようになりたいのです。」イエスは言われた。「行きなさい。あなたの信仰があなたを救った。」バルティマイは見えるようになった。彼はエルサレムに向かうイエスに従った。 イエスはわたしたちに問うているのです。あなたは今、必死に願うことがありますか。わたしたちは信仰年を過ごしています。わたしたちの目の前をイエスはエルサレムに向かって歩いています。あなたは何に向かって歩いているのですか。助けを求めている隣人が見えますか。聞こえますか。自分の信仰を思い巡らして一歩ずつ歩んで行きたいと思います。


   


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