「年間第2主日」(C年) 説教
2013年1月20日・加藤 英雄師


  ガリラヤのカナで婚礼が行われました。イエスの母マリア、そして、イエス、弟子たちが招かれました。イエスは最初のしるしをカナの婚礼の宴で行われたのです。カナはナザレからおよそ13kmのところにあります。歩いて2時間半ぐらいのところです。
イエスのしるしは婚宴の中の出来事です。わたしたちは食事を大切にしています。家庭での食事、友達を招いての食事、そして、特別な宴があります。その中でも、わたしたちは会食を大切にしています。一緒に食べ、一緒に会話をする。特に婚礼の宴は二人の新し出発の時、神様からの祝福の場です。ご馳走を楽しむ。採れたばかりの食べ物を婦人たちが皆で料理をする。神様の恵み皆の働き、村中のお祝いです。仲間がみんな集まる。二人のお祝いと同時に、みんなの交わりの時になる。婚礼の宴が始まり、みな飲みます、食べます、話します。マリアはぶどう酒が足りなくなっているのに気が付きました。イエスのところに行って告げます。「ぶどう酒がなくなりました。」イエスはマリアに言います。「婦人よ、わたしとどんなかかわりがあるのです。わたしの時はまだ来ていません。」
天の国の喜びは神様と一緒の食事をするたとえが語られています。たとえば、金持ちの前に、家のない貧しいラザロがいた。食べる物がない。金持ちの食卓から落ちる食べ物で腹を満たしたいと思っていた。ラザロが死んで天の国で神様と宴席についた。ラザロはアブラハムの横に座ったとあります。一方、金持ちは陰府でさいなまれたのです。(ルカ16・19-)また、狭い門から入りなさいと言われる個所で、人々は、東から西から、また南から北から来て、神の国で宴会の席に着く。(ルカ13・22-) そして、婚宴は神様の祝福の会食です。 
イエスはマリアに言いうのです。「お母さん、わたしに特別な力を使ってぶどう酒を用意しろというのですか。それは神様の力です。わたしが神様の力に入るのは特別な時です。それを母であるお母さんがわたしに命じることは出来ません。今はまだその時ではないのです。」しかし、マリアは召使に言います。「この人が言いつけたら、その通りにしてください。」マリアは思っています。婚宴の宴は、特に喜ぶべきもの。ぶどう酒が足りないのは喜びが消えてしまう。この婚礼は神様に祝福されている。神様の前に二人が新し出発をする時。これこそ神様の恵みの時でなく何なのか。神様の喜びを喜ぶのです。
イエスは思います。「あぁ、母さんの思いを受け入れます。」イエスもこの婚宴を楽しみます。祝います。婚宴のを喜びのうちに過ごしたい。イエスは、2ないし3メトレテス(80-120リットル)入りの水瓶に水を一杯入れさせ、その水をぶどう酒に変えました。ぶどう酒が世話役のところに持って行かれました。世話役はそのぶどう酒に感心した。何と良いぶどう酒なのか。 弟子たちはマリアとイエスの会話を聞いていた。良いぶどう酒を飲んだ。マリアとイエスの思いを知った。弟子たちはますますイエスの道をイエスと共に歩む事を喜んだ。この婚礼の宴はますます主(酒)に満たされたのです。


   


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