「聖母の被昇天」説教
2014年8月15日・加藤 英雄師


 

  今日、わたしたちはマリア母さんが天に召されたことを記念し、祝います。 イエス様は昇天されました。命をかけて人を愛され、死を滅ぼして、まことの神、まことの人であるイエス様は天に昇られました。
マリア様は被昇天。マリア母さんは神様によって天に召されたのです。マリア、ご苦労様。ありがとう。天の国にお入りなさい。天の国で生きる命を喜びなさい。
わたしたちはマリア様を、農村の家の子だと思ってしまいます。よく働く、よく祈る。モンペをはいた、静かな、にこやかな、心の強い、笑顔の絶えない女の子。
大天使ガブリエルはマリアを訪れ、言います。
マリア、あなたは神の子を生みます。不妊の女と言われたエリザベトも子を宿しています。神様はエリザベトの祈りを聞き入れてくださったのです。 子のないお母さんは神様の恵みがないと思われていました。エリザベトに子が生まれる。嬉しい。神様の恵みが注がれた。わたしにも神様の恵みが行われる。 マリア様は大天使ガブリエルの話を聞いて、居ても立ってもいられない。この喜びを一緒に祝おう。
マリア様はエリザベトに会いに行く。山里に向かい、ヨルダン川沿いに道を取り、ユダの町に出かけたのです。ザカリアの家に着いた。エリザベトに挨拶をする。心、体に響く挨拶をする。エリザベトがマリア様の挨拶を聞いた時、その胎内の子が踊ったのです。エリザベトは言う。主の仰ったことは必ず実現すると信じた方は、なんと幸いでしょう。そして、神の言葉を聞き、それを守る人は何と幸いな事でしょう。(11・28)
無原罪というのは、神様から求められたことをすべて受け入れ、行うということです。愛する、生きるために求めている人、隣人のために働きたくて仕方がないのです。  しかし、分からないことがたくさんある。自分には分からないことが起きている。その時、その出来事を心に留めるのです。分かる日が来る。希望のうちに心に納めるのです。
わたしたちは能力のある人を羨ましく思っているではないでしょうか。神様の思いはちょっと違う。その能力は人のために使う力、能力のある人はそれだけたくさんの人のために働いてくださいという願いなのです。
マリアはわたしの傑作。マリアにわたしの子を宿らせる。大切に育てなさい。マリアよ、あなたが背負うことになる大きな苦しい出来事、困難をすべて受け入れなさい。
マリアは自分の役割を体で知ります。自分の胎内にイエスが宿った。イエスが生まれた後も、マリアの体に見えないイエスが宿っている。神様の恵みが宿っている。日々の生活に、体がイエスの出来事を思い巡らしているのです。
マリアはヘブライ語でミリアムです。ミリアムはモーセの姉さんの名です。イエスはヘブライ語でヨシュアです。イスラエルはヨシュアによってイスラエルの地に入ったのです。モーセはイスラエルの地に入る前に神様に呼ばれました。イスラエルの指導者となったのはヨシュア(イエス)です。
ミリアムの息子ヨシュアが神様を語っているよ。神様の業を行っているよ。ヨシュアは神のみ心力強く語り、悪霊を追い出している。死んだ者がヨシュアによって、命を取り戻したよ。イスラエルの新しい王はヨシュアだ。人々はそう叫び始めます。
マリア様はイスラエルにイエスを生んだのです。
マリア様は天国に召されました。 マリア様はイエス様のお母さん。殉教者、聖人のお母さん。わたしたち信徒のお母さん。そして、全人類のお母さん。
マリア様に賛美と感謝をささげます。
     


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