「年間第22主日」(A年)説教
2014年8月31日・加藤 英雄師


 

  イエス様は問います。人々にとってわたしは何者か。 人々はあなたに預言者の姿を見ています。あなたは神様を語り、神様のみ心の業を示されています。人々は今、混乱しているこの世に終末を見ています。神に立ち帰りたい、信仰を求めています。そして、あなたを求めています。
  イエスは問います。あなたがたにとってわたしは何者か。 あなたはメシア、生ける神の子です。ペトロはイエスに答えます。 イエスは喜びます。そして言います。ペトロ、あなたは天の父のみ心を語った。この事をあなたにあらわしたのは人間ではなく、わたしの天の父なのだ。わたしはペトロの上に、この岩の上にわたしの教会を建てよう。教会は神様のみ心の場。あなたが自分の思いを捨てた時、教会は働く。神様のみ旨を行う者となるのです。祈りなさい。行いなさい。出かけて行きなさい。人と出会い なさい。
そして、イエスは重々しく弟子たちに言います。
わたしは必ずエルサレムに行って、長老、祭司長、律法学者たちから多くの苦しみを受けて殺され、三日目に復活することになっている。この出来事は必ず起きる。この出来事に神様のみ心を知るのです。弟子たちはこれを聞いて驚いた。ペトロも驚いた。ペトロはイエスに向かって言う。 主よ、とんでもない事を言わないでください。そんなことがあってはなりません。ペトロはイエスをいさめ、叱ったのです。 生徒が先生をいさめ、叱った。 イエスは振り向いてペトロに言われたのです。「サタン、引き下がれ。」 あなたはわたしの道に立ちはだかる者。わたしと戦う者となるのか。ペトロ、あなたは神のことを思わず、人間のことを思っている。 サタンはあなたの思いを大切にしたいと思っている。あなたの思いとは:あなた自身、あなたの仲間が平安を得ること。苦労がない、病が癒される、事故が起きない。わたしたちのこの町だけは力ある方が守っ ている。
主は言われます。自分の命を救いたいと思う者はそれを失う。わたしのためにいのちを失う者は、それを得る。あなた自身、あなたの仲間たちが、平安を手に入れ、病が癒され、事故が起きない世界を作っても、命のない世界になったら、何の得があろうか。 何か、今の日本の状態を思ってしまいます。お金を支払えば何でも手に入ります。老人ホームがあります。病院があります。交通規制がきちんとしています。施設があります。 神様が見えなくなってしまっている。神様を見たら働かなければならなくなってしまう。損をするように教えられる。
自分の体を神に喜ばれる生きるいけにえとして献げなさい。 主の言葉、み旨を知ったならそれを心に閉じ込めておくことは出来ない。
わたしについて来たい者は、自分を捨て、自分に与えられた十字架を背負ってわたしに従いなさい。
天の国は働く者の集まる場だと言いました。天の国に入っても働かなければならないのですか。 いえ、働きたくなるのです。悲しい事を見たら、苦しんでいる人を見たら、その人のために何かをしたくなるのです。その人のために働きたくなるのです。その人がこんなに喜んでくださる。見えるものを得るために働くのではない。見えるものを、時間、お金、体、心を与えるのです。喜びが生まれる。その人が喜んでくれなくても、神様が喜んでくださる。

サタンは見えるものによって喜ばせる力です。見えるものを得るための誘惑の力です。この世の力です。

主を見つめます。天の国への出発の道を歩んで行きます。
     


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