「聖家族」(B年)説教
2014年12月28日・加藤 英雄師


 

  聖家族:イエス様を囲む家族です。イエスそして、父さんヨセフ、母さんマリアです。真冬の真夜中イエスがお生まれになった。一枚の布にくるまって藁のつまった飼い葉桶の中に生まれたばかりの赤ちゃんイエスが寝ている。安らかに寝ている。父さん、母さんがイエスを見つめている。イエス様、寒くはないのですか。いや、むしろ暖かい。イエスは父さん、母さんの温みで包まれています。この光景の中に入ったら静けさの力を感じと思います。静けさが力を持って臨んでいます。古い聖堂に入った時に感じる祈りに包まれています。ここにいると悪い思いが吸い取られ、清くなってゆくのです。 聖家族に平安を見ます。神様のみ心に包まれている。

アブラムは神様に声をかけられた。
わたしたちは神様を、父なる神と言います。神様は主です。それよりもっと近い父と呼ぶ。神様は全知全能です。その方が主。わたしたちに声をかけられる、わたしたちを導れる方。その方が父さんです。父さんが声をかけられる。主人があまり自分を大切にしてくれないと思ったら変えたいと思うかも知れない。しかし、父さんは変えられない。自分の父さんです。

アブラム、お前は生活を変えなさい。自然の力を大切にし、人の力を大切にする者になりなさい。自然からのものによって生き、強くなって他部族を支配しようという思いを捨てなさい。神様はお前に心を留めている、と同じように他の部族の者をも心にかけている事を知りなさい。 新しい生活に入る。父さんの示す土地に行きなさい。

アブラムは父から示された地に行ったが、じきに飢饉が起こった。父さん、飢饉が起こって食べる物がない。お前は自然の強さを忘れている。飢饉を経験しなさい。もし、飢饉がなければ、豊かに暮らせば幸せか。いや、アブラムとロトは豊かさのために争うようになったのです。
アブラムとトロは別に暮らすことになった。

アブラムに子が与えられなかった。父さん、わたしに子が与えられないのですか。わたしの家は僕の子が継ぐようになります。お前たちに子を与える。年をとっているわたしたちに子が与えられるのですか。アブラムを外に連れ出し言う。天を、星空を見上げなさい。星を数えることが出来るか。わたしを信じるか。あなたの子孫はこのようになる。

子が与えられた。その名はイサク。待ちに待っていた子が生まれた。子は父さん、母さんにとって宝物。大切に育てる。

父が言う。この子を神様への献げものとしなさい。父さん何を言うのですか。わたしたちに与えられれた子。わたしの家を継ぐ者です。神である父は言う。わたしは与え、また取り去る。わたしの内に生きなさい。お前の思いで生きるのではない。お前の好き、嫌い、お前の都合を捨てなさい。
出来事の中に神様を見なさい。善い出来事、悪い出来事、どんな出来事も神様から与えられたものではないか。善い出来事にみんな一緒になって喜ぶ、悪い出来事に苦しむ、悲しむ、そして、その出来事を超える力を育てて行く。悪い出来事を受け取ることが出来よう大きくなる。 恵みを願う、そして、与えられたものは、自然のために使う、人のために使う。与えられる:もっと良く働くために与えられるのです。
イサクを取り上げる:神様がイサクを必要としているから取り去るのではないか。取り去られる:悲しい、苦しい。どうしようもなく悲しい、苦しい。ついには、心を決めて渡すのです。

父さんはお前を見ている。お前をいつも心にかけている。神様の内に強く生きなさい。母さんはマリア様。イエスを生んでから、不思議なことが次々と起こる。出来事が分かりません。母マリアはすべての事を心にかける。一つ一つを心に留め、心に納めるのです。悪い事をする者がいる。悪い事を受け取る、そして悲しみながら、微笑み返す。苦労は受け取ります。主の天使がヨセフに言う。イエスが生まれた、しかし、エジプトに逃げなさい。ヨセフはマリアを連れてエジプトに逃げる。夜、イエスを背負ってついて行く。エジプトで生活をする。しばらくたつと、主の天使がヨセフに言う。ナザレに帰りなさい。マリアは生活の道具を背負い、イエスと共にヨセフに従う。

父さん、母さんの苦労は子供には分からない。家族:父さん、母さんに包まれて生活しているのです。その真ん中に神様のみ心が働いている。

今日聖家族を見つめます。静かに、力強く、穏やかな、思いやり、つながりの内に歩んで行きたいと思います。


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