「年間第32主日」(B年)説教
2015年11月8日・加藤 英雄師


 

   生きる。自分が何であるかを知り、神様を見つめながら生きる。
  神様はやもめ、親のない子供たちをより大切にされました。(申命記10・18) やもめ、親のない子供たちは力がない。だから特に気を引き締めて、生きなさい。生きる力を求めなさい。神様に頼りなさい。

  エリヤに出会ったやもめはエリヤに神様の力を見たのだと思います。やもめはエリヤから水を飲ませてほしいと頼まれた。また声が届いた。パンも一切れ持ってきてほしい。
やもめは答えます。わたしにはほんの少しの小麦粉とわずかな油しかありません。わたしは薪を拾って家に帰り、息子と最後の食事をします。後は死ぬのを待つばかりです。
エリヤは言います。恐れてはならない。死を待つのではない。生きなさい。生きるために働きなさい。イスラエルの神様はこう言われる。
主が地の面に雨を降らせる日まで
壺の粉は尽きることなく
甕の油はなくならない。
神様の言われるとおり、わたしのためにパンを作って持って来なさい。
やもめはエリヤを包む神様を見たのです。エリヤを通して神様が語っている。
やもめは自分の命と息子の命を捨ててエリヤの願いを聞き入れました。神様はやもめの心を見ました。やもめはその時から、食べ物に事欠かなかった。やもめは神様の力を知ったのです。

力のないやもめに神様は求めたのです。あなたの生活のすべてをこの男に与えなさい。わたしの願いに答えますか、わたしの願いを受け入れてくれますか?
福音書を読みます。
イエスは賽銭箱の前に座っていた。群衆が賽銭箱にお金を入れる。お金持ちがたくさん入れる。自慢げに、誇りをもって入れる。イエスは一人のやもめを見た。やもめは100円入れた。イエスは心を動かされた。イエスは弟子たちを呼び寄せて言われた。このやもめは誰よりもたくさん入れた。賽銭箱に生活費を全部入れた。神殿は祈る場所です。祈って祈って神様と出会う。そして自分を神様にささげるのです。 あなたにとって神様とは何ですか。祈りとは何ですか。やもめにとって神様のうちにいることが生活することなのです。
イエスは律法学者に気をつけなさいと言われる。律法学者の人々、あなたたちの信仰は何なのですか。あなたたちが覚えるほど読んでいる聖書はあなたのどこにあるのですか。あなたたちは生活に何を求めているのですか。神様のみ心を律法として学んだ。律法学者は神様の力強い道具ではないのですか。あなた方は神様のみ心に包まれ、命の喜びに生きるのではないですか。
今、あなた方は長い衣を着て、より誇りある姿で歩き回っている。先生として挨拶される。上席、上座に座ることを当然としている。やもめの家を食い物にしている。律法学者、あなたの信仰は何ですか。
今日、わたしたちはやもめ、親のない子供たちと律法学者を見ました。
あなたは神様とつながっていますか。
自分が何をすべきかを神様に聞く、心を神様に向けていますか。
 


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