「年間第17主日」(C年)説教
2016年7月24日・加藤 英雄師


 

  弟子の一人がイエスに、「主よ、ヨハネが弟子たちに教えたように、わたしたちにも祈りを教えてください」と言った。 ヨハネの弟子たちは一緒に祈っています。わたしたちも集まって、一緒に祈れたらいい。先生、祈りを教えてください。イエスは微笑みます。祈りましょう。心が神様に結ばれますように、互いの心がより深く結ばれるように。イエスは祈りを教えられた。主の祈り、主から教えられた祈りです。
祈り:神様と向き合う場です。神様の前に座って、神様を見つめ、自分を見つめる時です。

心で語る。わたしたちもお互いに、静かに心で語れたらいいと思います。
もう一つ大切なことですが、わたしたちは、祈りは神様にお願いすることだと思ってしまいます。
でも、自分の願いを頼むために、神様を自分の前に呼ぶのですか。
祈りは、神様の中に入ります。そして、自分がもっと、神様の道具となることを願うのです。神様の思いを語ることが出来ますように。神様の思いを行うことが出来ますように。隣人にもっと手助けできますように。
神様に願いをかなえてもらいたいのですか。

求めなさい。しつように頼みなさい。しつように求める、門をたたき続ける。返事が来るまで門をたたき続けるのです。そうすれば与えられる。

自分が生きるために、必死に恵みを求めなさい。隣人の手助けをしているとき、この人にはこれが今必要なのです。助けてください。必死に恵みを求めなさい。

預言者が生まれる。主が熱心に祈る祈りに答えられました。

主はエルカナの妻ハンナの胎を閉ざされていた。ハンナには子がなかった。ハンナは祈った。悩み嘆いて主に祈った。ついに、主はハンナに子を与えられた。その子の名はサムエル。
サムエル:その名は神。ハンナは語ります。わたしはこの子を主にゆだねます。

エリザベトには子供がいなかった。ザカリア、エリザベトは祈った、祈った。神様、子を産み、育てる恵みを与えてください。主は言われた。あなたの願いはかなえられた。あなたの子の名はヨハネとしなさい。彼は主のみ前に偉大な人になる。

必死に祈る。神様に祈るのです。祈るその願いは何を求めていますか。
デメロ神父さんの本の中にある話です。 ある老夫婦に子供がいなかった。毎日、毎日祈り願った。ある日、祈りが終わって、帰り道、修道僧に出会った。修道僧は老夫婦に尋ねます。何を願っていたのですか。わたしたちは毎日、神様に子を授けてくれるように願い、祈っているのです。わたしも祈りましょう。きっと子に恵まれます。一年もたたないくらいの時、老夫婦は子に恵まれました。男の子。大変な可愛がりようです。子が成長してゆきます。だんだん親の言うことを聞かなくなってきた。村で乱暴をはたらく者となってきた。ついには殺人を犯してしまった。捕まえられて牢に入れられた。老夫婦は苦しんだ。修道僧に出会った。老夫婦は修道僧に言います。子供なんか生まれなければよかった。修道僧は言った。あなたは自分たちの楽しみのために子を求めていたのですか。 ある教会の婦人会の集まりで意見が出ます。愛とは支える者になる事ではないでしょうか。何か、支える者になりましょう。有志が集まった。近所に車いすの娘さんが一人で生活していると聞きました。介護の人が週に何回か来ているそうですから、打ち合わせしてお手伝いに行きましょう。

週に一回、車いすの娘さんのところへ行くことになりました。掃除をする、そしてお昼を作って置いて置きましょう。2回、3回、部屋に通います。2か月くらいたった時、婦人たちから意見が出ました。あの娘さんは挨拶もしない。お礼も言わないわ。いつもむすっとしている。もう少し静かに掃除をしてくれなんて言うのよ。この間、お昼味付けが濃いわと言われたわ。婦人たちの意気が下がってきました。喜んでもらえない。何のためにやっているのか。ついに、3か月で終わってしまいました。

わたしたちは挨拶をしてもらいたい。お礼を言ってほしいと思っています。そんなことは特別なことではない。当たり前のことです。しかし、愛は支えることではないですか。イエスは言われます。ただで受けたのだからただで与えなさい。体、力、能力、時間ただでいただいたものではないですか。
信徒ではない人と付き合いがあります。42歳くらいの人です。ある日、その人から携帯電話にメールが入りました。引っ越しのためのお金を貸してほしい。その日、会っていたのですがそんなことは言わなかった。電話がかかってくる。何度も何度もかかってくる。メ―ルで返事をする。お金を貸す用意はありません。夜、教会にも来ました。出ない。また、電話が何度も何度もかかってくる。一切出ない。メールにひどいことが書かれて来る。

面倒をかけないでください。もう門を叩くのはやめてください。与えてはいけない人がいる。
体が不自由です。何故ですか。なぜわたしがこんなに苦しい生活を送らなければならないのですか。足が不自由。手が不自由。話すことが出来ない。見えない。

神様は言われます。あなたは何を求めているのですか。

手足に何の不自由さがない、目が見える、耳が聞こえる。その人たちは自由を楽しんでいると思っているのですか。その人たちは自分の能力に不自由を感じています。もっと善いものになりたい。足を持っていても自由に歩いているわけではない。ただあります。見えます、聞こえます。

何に不自由を感じているのですか。
生きています。それを喜びなさい。今ここにいる。それを感謝しなさい。
神様と出会った。神様の命を知った。人と出会っている。自然の力を知った。感謝、感謝です。 感謝のうちに、一緒に祈ることが出来ればいいと思います。


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